WISH大型ケージ: 「好きなところへ行く自由」と「好きなときに食べる自由」

2011年度に、縦横20メートルの比較認知科学大型ケージ設備2基が完成しました。 これは、日本学術振興会最先端研究基盤事業に採択された、「心の先端研究のための連携拠点(WISH: Web for the Integrated Studies of the Human Mindの略)構築事業」によるものです。


好きなところへ行く自由

以前あったサンルームと比べて、大型ケージ2基は、13メートルから16メートルと高さも倍以上となりました。 屋外放飼場をこの2基の大型ケージをつなぎ自由に行き来ができるようにしたことで、チンパンジー自身が好きなところへ行けるようになりました。

野生のチンパンジーは100個体を超すこともある大きなコミュニティを形成します。しかし、群れの全員が一緒にいるわけではなく、小集団に分かれて暮らしています。 大型ケージを導入し、複数に分かれた飼育エリアをチンパンジー自身の意思で行き来できるようにしたことで、野生同様の、集まっては離れる、離合集散型の暮らしが可能となりました。

好きなときに食べる自由

大型ケージ設備に隣接する実験スペースに設置されたコンピュータパネルで、いつでも好きな時に好きな場所で実験できるようにしました。 チンパンジー自らが来たいと思った時にモニタの前にやってきて課題をこなし、正解すればごほうびの小さなリンゴ片ももらうことができます。 ビデオカメラを通して顔を認識し自動的に顔を識別するシステムによって、どのモニタの前に誰が来ているかが自動識別されるため、各チンパンジーにあったコンピュータ課題が自動で始まるようになっています。